線ってだいたいあまるから鬱陶しい。でも短いと不便。

とやまに書いた手紙を出した。

とやまというのは、学生時代の同期のひとりで、家も近くてよく遊んだ友達だ。卒業後、それぞれの連絡先は知らせあったものの、そのまま数年間連絡を取っていなかった。［とやま］というのは本名ではなく、富山県出身だったのでついた呼び名だ。

大学に入学してすぐの頃には、本当にたくさんの人と知り合った。
顔と名前をおぼえるのが得意でない私は、そうして知り合った人達を、それぞれの一番印象に残っている特徴で・・・［SR乗ってるコ］［サーファーのコ］［アイラインのコ］［富山のコ］なんて具合に表現していたのだが、本当の名前をキチンとおぼえたらそんな呼び名は使わなくなった。
ところが［とやま］だけは、周囲にまで定着してしまったのだった。

そんな彼女が、手紙をくれた。
先日、旅行から帰ってきたら、実家から転送されてきたとやまの手紙が届いていた。
彼女は大学卒業後、京都市内で暮らすとだけは聞いていたけど、まだ住んでいたのだった。
まさか私が同じ区内に住んでいようとは、どれほど驚くことだろうか。

彼女は、３月に実家に帰ることにしたのだという。
すれ違ってしまうけど、ここで連絡が取れたのも不思議な縁だ。
３月まで、何度でも会おうよ。
そして、今後もお互いに行き来しようよ。

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