魔女の宅急便


テレビで。


魔女の宅急便 [DVD]

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私にとってこの作品は、自分の来し方と重なる部分があまりにも多く、涙なしには見られません。


公開当時(1989年7月29日)、私は13歳の中学生で、キキと同い年でした。


その後、10代のうちに実家を離れ、友達や先輩との出会いを経て、なんとか自立しました。
時には強気で、時には自信をなくし、勉強して恋もして、働いて、失敗して、傷ついて・・・泣いたり笑ったりを繰り返して。
(ついでにメガネの男の子(しかもちょっと変人)と出会って結婚しました。キキとトンボの関係は恋愛といえるのか、わかりませんが)


自分を気に入らない人。気に入ってくれる人。(そして、それを伝えてくれる人!)
大多数の人間は自分に無関心ですが、中にはいます。認めてくれる人、助けてくれる人。
私にも、キキとまったく同じように、いろんな人との出会いがありました。
パン屋のオソノさんは・・・昔の上司?
絵描きのウルスラは・・・学生の頃の先輩かな?
ニシンのパイのおばあさんは・・・あの先生?
と、今までお世話になった人たちの顔が浮かぶほどです。


その間、いろんな町で暮らしました。
新しい町に(住むために)初めて着いたときの気持ちは、それぞれでした。
若い頃は楽観的ですから、不安は若干、期待いっぱい。
年を経るとだんだん億劫になり、環境が変わることに対する不安のほうが多くなったこともありました。


暮らし始めたばかりの町は、他人の顔。
でもだんだんと自分の町のようになってきて、だんだんその町が好きになりました。
今まで暮らした町はどこも好きで、また住みたいなあと思っています。
また、ふるさとに感謝する気持ちが年々強くなりました。
そんな気持ちが、最後にキキが父母に宛てた手紙の内容と重なります。


「落ち込んだりもしたけれど、私、この町が好き。」


そのうえ今は娘がいる身なので、「この子もいつか、ひとり立ちする日が来るんだな」と思うと・・・(´;ω;`)ブワッ
さらに現在妊娠中なので、オソノさんも身近に感じます。


とにかくこのお話の中には、私が経験してきたことや、私の知っている人たちがいっぱいなのです。
だから[魔女宅]を見ると、元気が出ます。
毎日ハッピーなときにはそのことに感謝し、たとえそのとき理解者がいない状況でも、過去には理解者がいてくれたことを思い出したり、世の中にはいろんな人がいて、またいい出会いもあるさ・・・と思って元気が出たりします。
ジブリ作品の中で最も好きな作品のひとつです。


千と千尋の神隠し]も同じく”自立”というテーマで好きな作品です。


ゆんころにはちょっとかわいそうなことしたけど、最後まで見てしまいました。
最近の彼女は、私が何かほかの事に興味を引かれるのがお嫌いで、あの手この手でアピールします。
テレビの前に立ちふさがっておどったり・・・
パソコンに向かっている私のひざの上にむりやりスケッチブックを広げてお絵かき始めたり。
それがまた可愛くてたまらないのですが、たまには映画を見させてね。
ダメ?


余談ですが今、世界名作劇場の[赤毛のアン]を数年ぶりに見ているのですが、アンとキキは似たところがありますね。
お店に会いにきたトンボに「フン!」とそっぽを向くシーンとか。
笑えました。