夏休み。


今日は2週間ぶりの検診でした。
妊娠10週、赤ちゃんの大きさは約9cmだそうです。
2週間前は2cm、一ヶ月前は5mmだったのですから、すごい勢いです。
爆発的とでもいうべきペース。
そりゃあ私の体にも小さからぬ影響があって当然ですよね・・・。


つわりで思うように外出ができず、家事もできず、仕事にいたっては何もできず・・・
ここ3週間というもの、毎日つらかった。


退職も考えましたが、会社と協議の結果、[傷病特別休暇]によって4週間お休みすることになりました。
思いがけない夏休みをもらったような気分です。


毎日、会社に行くのが苦痛で、苦痛で・・・
体がつらいと、気持ちまで簡単に追い詰められるものですね・・・
「辞めるしかない」「辞めて楽になりたい」と、そればかり考える毎日でした。
あとさき考える余裕もありませんでした。


[傷病特別休暇]の適用には、医師の診断書が必要です。
つわりを含め、「妊娠・出産は病気ではない」とよく言われます。
実際、体調の変化は多々ありますが、必要以上に気を使わなくても大丈夫というか、意外と普通に暮らせることは、妊娠・出産を経験した者として、実感しているところです。
なので会社から「診断書」を求められたときは、「おそらく出ないだろう」と暗い気持ちになりました。


でも、私がお世話になっているクリニックでは、比較的あっさり診断書を出していただくことができました。
仕事を持っていたり、実家に頼れない母親に対して理解があるクリニックで、ずいぶんと救われました。


傷病休暇の適用というのも、自分では考えもしなかったことでした。
必要としている人の前には、道が開けるものなんだ。
いろいろな人の協力のおかげで会社に残ることができ、今では感謝しています。
(仕事は正直、辞める気持ちで固まっていたのですが・・・会社に残るメリットもあったのです。そのへんはまた改めて)


私の仕事の内容は、一日中デスクでできるものではありません。
お客様の都合に合わせ、客先に出向いて、面談をするのが仕事です。
荷物は重いし、地下鉄で何箇所も移動します。


今回のつわりの主な症状は、いつ襲われるとも知れない吐き気と、眠気。
胃の重さ・むかつきは常時。
胃の底に2kgくらいの鉄アレイが沈んでいて、どんどん沈み込んでいくような感覚が常にあります。


とにかく、外出や地下鉄といった「多数の人間がいて、様々な匂いが漂っている」「閉鎖的」そして、「吐くために駆け込める場所が近くにない」 といった環境が恐怖です。


たとえデスクでできる仕事にしても、症状を我慢して働くのはつらいものですが、もし私の仕事が「トイレまたは洗面所の近くで常にいられる仕事」であったなら、少しは気持ちが楽だったことでしょう。


 (でも・・・たとえそうでも、妊娠初期は周囲に隠しておきたい場合もあると思うので、その場合はつらいでしょうね。
  私も周囲への配慮も込めて、安定期までは上司以外には話すまいと思っていましたが、つわりが重くて無理でした。
  こういったことも、ストレスになります。
  とくにはじめての妊娠のときは、いろいろ気になるんだろうなあ・・・。
  私は2回目なので、妊娠そのものに関してはほとんど動じていないので、かなり気が楽だと思います。)


診断書をもらったのが、6月の最後の金曜日。
クリニックを出ると雨が降っていて、泣きそうになりながらも、その足で会社に届けました。
ちょうど月末で、もろもろの期日があって危ないところだったのです。
その甲斐あって、週明けからお休みすることができました。


休みに入った直後は、夕方、娘のお迎えに出るだけでもつらくて、ヒヤヒヤしながらの外出でした。


ここ数日は波が出てきて、たとえば今日のお迎えはラクだったので保育士さんとお話もできましたが、昨日はしんどくて、一時間延長した上に(今にも吐きそうで)そそくさと帰ってきました。


波ができるのは、赤ちゃんが大きくなってきたらそうなるという説もありますが、私の場合は薬のおかげだと思います。
1週間前から、クリニックで胃腸薬を出してもらっていて、服用後1時間〜3時間あたりはラクなのです。
以前はラクな時がありませんでしたから、服用後ラクになってくると、ここぞとばかりに家事を片付けるようになりました。
服用する時間を調整して、夕方のお迎えと、寝る前に飲むようにして、ずいぶん助かっています。
以前は吐き気で眠れないこともしばしばでした。


ところで前回の妊娠では、初期のつわりは今回よりひどかった※ですが、薬の処方も点滴もありませんでした。


  ※妊娠発覚(6週)から一ヶ月で-5kg、今回同時期でまだ-1kgです


妊娠・出産に関しては、病院によってずいぶん姿勢が違うものです。
私の場合、前回と今回は違う病院。
前回は持病があったため、某大学病院のその名も[ハイリスク妊娠外来]にかかっていました。


8ヶ月まで抗甲状腺機能薬を服用していたので、その影響が心配でした。
7ヶ月ごろには前置胎盤と診断され(のちに解消しましたが、夫が「ストレスのせいでは」と非常に落ち込んでいたのが印象的でした)、8ヶ月ごろまで骨盤位(さかご)で、体重増えすぎで(これは自業自得)、妊娠糖尿病の疑いも出てきて、もう数え切れないくらいのトラブル続き。
ずっと「小さめ」と言われ続けても軽い気持ちでいましたが、頭囲がとくに小さく、標準値の誤差の範囲を逸脱した時にはさすがにショックでした。(でも、生まれてみたらとくに小顔でもなかった・・・。)
予定日が近づいても子宮口は固いままで、出産前は前期破水して即入院。
それでも降りてこないので、骨盤不適合かもと、もうお腹痛いのにレントゲン室に行かされて。


それが、生まれてみたら2915gで、完全自然分娩でした。


今、背後のふとんで寝息を立てているゆんころりんとの、懐かしい思い出です。