平和な夏の日が

今日も終わろうとしています。
今日は早起きして水族館にプールによく遊んだゆんころさん。
明かりを消したら寝かしつけもそこそこに、いびきをかきはじめました。

63年前の今日も暑かったことでしょう。
とても良い天気だったと伝え聞きます。


何度か書いたことですが、私の父親の兄と姉と父親が、終戦直前に亡くなっています。
疎開先で赤痢が流行して、あっというまの出来事だったとか。
(祖父は健康上の理由で出征しなかったと聞いています)
もし春までに戦争が終わっていたら。
広島、長崎、東京大空襲も…
詮ないことではありますが、写真の中の祖母の顔を見て思うのです。
夫と子供達をなすすべもなく失った彼女の辛苦が、今なら少しはわかるから。


それでも戦後を生き抜いた彼女。
明治から平成にかけて、85年の天寿を全うしました。
その間さらに2人の子供に先立たれ、その配偶者達まで続けて亡くし。
最後の5年間は自宅と病院での寝たきり生活。
気骨溢れる人だけに、つらいことも多かったでしょう。


彼女の13回忌は、終戦前に亡くなった3人の50回忌と同時に営まれました。
4つ並んだ位牌は、長い長い旅路の末に再び揃った親子の姿。
私は知らない、祖母のもうひとつの家族。
祖母と懇意にしていたお寺の住職が生前の言葉を紹介してくれました。
「毎日が葬式のような人生だった」


苦労のほうが多い人生だったかもしれない。
今の私は、苦労ばかりの人生に何の意味があるのかと思っている。
でも祖母の苦労のおかげで今の私の生活がある。
苦労には必ず価値がある。
たとえ自分自身が報われなくとも。
それだけはわかるようになってきました。


買ってでもしろ、とまでは思わないけれど。
やっぱり悲しみは少ないほうがいい。